ポーカーには様々な種類があり、細かなルールの違いなどを含むとなんと100種を超えるとも言われています。ポーカーは、大きく分けて、ドロー・ポーカー(またはクローズド・ポーカー)、スタッド・ポーカー、フロップ・ポーカーの3つのカテゴリーに分類されます。
大きな違いはプレイヤーへのカードの配り方にあります。基本となるルールは一緒です。基本のルールを覚えてしまえば、追加のルールを覚えるだけで、様々なポーカーをプレイすることが可能です。
このサイトでは、初めての方でも分かりやすいように特に共通ルールを説明していきます。
使用する物
ポーカーで使用する物は、通常の52枚のカード (+ジョーカー) で構成されたトランプです。参加者全員でチップをかけて戦うと面白くなりますので、チップもあるといいですね。家庭や仲間うちで、チップの代わりに例えばキャンディなんかを利用するというのもありですね。公式ルールのポーカーでは、チップを使用します。 公式戦では、基本的にジョーカーを使用しません。ポーカーによってはジョーカーを使用するものもありますが、稀です。仲間うちで楽しむゲームあれば、オールマイティーのカードとして、ジョーカーを使用するケースも多いようです。 ポーカーは、5枚の手札の役(組み合わせ)で競い合うゲームです。自分の手札で強い組み合わせを作って、より多くのチップを集めた人が勝ちになります。プレイヤー数
基本的に2人から約10人までです。おすすめの人数は3人から6人くらいです。ポーカーの基本用語
ポーカーには、カタカナの用語がたくさん登場します。他にもたくさんありますが、ここでは、初心者がまず知っておきたい基本用語を紹介します。用語のほとんどはもともと英語でしたので、以下、アルファベット順に並べてみました。オールイン (All-in)
ゲームに参加しているプレイヤーが手持ちのチップを全て賭ける(ベット)こと。 オールインをしたプレイヤーが他のプレイヤーよりも少ない額で勝負し、そのオールインをしたプレイヤーが勝った場合は、オールインでベットした額に対する配当のみの獲得となります。ちなみに複数のプレイヤーがオールインをした場合は、サイドポットでオールインのチップを管理します。アンティ (Ante)
ゲームに参加するための手数料。基本的にトーナメントで発生します。支払われたアンティはポットに集められ、それ以降の掛け金と合わせて勝者が獲得することになります。場所によっては、アンティをコミッションとして徴収される場合もあります。ベット (Bet)
賭けること。即ち、ポットにチップを置くこと。ベッティング・ラウンド (Betting Round)
ゲーム中、プレイヤーが、フォールド、ベット、チェック、レイズのいずれかをするとき。ブラインド (Blind)
ゲーム開始時に一度だけ行われる強制ベット。ボタンの左側のプレイヤーをスモールブラインド(SB)、更にその左側のプレイヤーをビッグブラインド(BB)と呼び、その2人のプレイヤ―は、テーブル毎に決められている額のチップをベットしなければなりません。ブラフ (Bluff)
手札が弱いにも関わらず、レイズなど強気にベットし続けること。相手にフォールドさせるために使用することがほとんどです。ボタン (Button)
プレイヤーの一人に割り当てられ、プレイする順番が最後になるので最も有利なポジション。目印としてそのプレイヤーの席に「Dealer」と書かれたボタン状の用具が置かれます。ディーラーと書かれていますが、カジノ従業員のディーラーとは異なりますので、混同しないようにしましょう。 最初に、カジノディーラーがカードを見せた状態で一枚ずつ各プレイヤーに配り、一番強いカードを持っているプレイヤーの前にボタンを置きます。数字が同じ場合は、スートで決まります。強さの順番は、♠ > ♥ > ♦ > ♣ となります。コール (Call)
前の人と同じ枚数のチップを出すこと。チェック (Check)
何も賭けず(ベットせず)、自分のターン(順番)を次のプレイヤーにパスすること。自分と相手プレイヤーのベット額が同じであり、自分のターンが回ってきた時のみ使えます。チップ (Chip)
コインの形状をした用具。ギャンブルとしてプレイする場合は、現金をチップに交換します。勝って獲得したチップが収入になります。 仲間うちでのゲームの場合は、チップの種類とその価値はプレイヤーの間で任意に決めれば良く特にルールはありません。複数の価値のチップを用意すると便利です。海外カジノにおいては、多くの場合、白=1、赤=5、緑色=25、黒色=100という単位になります。コミュニティカード (Community Card)
テーブル上に公開される全プレイヤーが共通して使用するカードこと。フロップ・ポーカーにおいて使用されます。ディーラー (Dealer)
カジノの従業員であるカジノディーラーのこと。ゲームの進行役で、ほとんどのゲームでは勝負に介入しません。専属のディーラーが各テーブルに一人ずついて、このディーラーがゲームのカードを配ります。トーナメントや大規模なプライベートゲームでは、「アミューズメントディーラー」がゲーム進行役などを行います。 仲間うちでのゲームは、プレイヤーの一人がディーラーを兼ねるケースが多いと思います。この場合、どのプレイヤーがディーラーになるのかに関して決まったルールはありません。デック (Deck)
ゲームで使用するカード(トランプ)のセットのこと。カード52枚で1デック。ジョーカーがあれば53枚です。ドロー (Draw)
ドロー・ポーカーにおいて、任意の枚数の手札を新しいカードと交換すること。フォールド (Fold)
チップを捨ててゲームを降りること。ハンド (Hand)
幅広く、手札のこと。5枚のカードの役も意味します。自分のカードとコミュニティカードから選んだ5枚のカードも意味します。ホールカード (Hole Card)
当のプレイヤーだけが見ることができるカード。例えば、テキサスホールデムのプレイヤーに配られる2枚のカードです。キッカー (Kicker)
ハンドの中で役を作るのに関係のないカードのこと。同じ役の相手がいた時は、キッカーの数字の強さで勝ち負けが決まります。マック (Muck)
使用済みのカードが置かれている場所。また、「マックする」とは、カードをオープンせずに降りることです。ピクチャーカード (Picture Cards)
J、Q、Kのカードのこと。フェイスカード(Face Card)とも言います。ポット (Pot)
テーブルの中央付近にあるチップが置いてある場所。メインポット(Main Pot)と呼ばれる場合もあります。 プレイヤー達は、ポットの中で自分に近い場所に、他のプレイヤーが賭けたチップと区別がつくように、賭けたチップを置きます。ゲームの最後に勝者が受け取る時を除いて、一度賭けたチップを再び手もとに戻す事はできません。レイズ (Raise)
前の人よりも多い枚数のチップを出すこと。リレイズ (Re-raise)
そのラウンドで2回目以降のレイズのこと。リレイズの場合、直前のプレイヤーのベット額に前回のレイズで上乗せした金額以上をベットします。ショーダウン (Showdown)
ゲームの最後に手持ちのハンドを見せることです。サイドポット (Side Pot)
オールインしたプレイヤー以外のプレイヤーがベットしたときにできるポット。例えば、オールインをしたプレイヤーのチップが他のプレイヤーがベットしたチップよりも少ない場合があります。そして、もしそのオールインをしたプレイヤーが勝った場合、他のプレイヤーに払い戻す必要がある時などに利用されます。スーツ / スート (Suits / Suit)
トランプのマーク、♠ ♥ ♦ ♣ のこと。共通ルール | 各カードの強さ | 役(組み合わせ)の強さ
カードの数位は「A」(エース)が最も強く、以下「K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2」の順となります。公式ルールのポーカーは、基本的にジョーカーを使用しません。 もしジョーカーを使用した場合、例えばワンペアがあった場合、それにジョーカーを加えてスリーカードになるというイメージです。もしジョーカーを含まない状態でフォーカードができ、残りの1枚がジョーカーの場合は、ファイブカードが完成します。ファイブカードは、ロイヤルストレートフラッシュよりも最強の役というルールが多いようです。しかし、ルールによっては、ロイヤルストレートフラッシュよりも弱い場合もありますので、注意が必要です。ジョーカーは、非常に重要で特殊なカードと言えます。 冒頭でも述べた通り、ポーカーは役(カードの組み合わせ)で勝敗が決まります。もし役が同じ強さの場合は、それぞれの役のカードの強さ(例えば、Aが一番強い、8は7より強い、2が一番弱いなど)で、勝敗が決まります。 ポーカーの役の強さを解説していきます。役は全部で10種存在し、強さは、弱い順から下記になります。- ハイカード (High card)
- ワンペア (Pair)
- ツーペア (Two pairs)
- スリーカード (Three of a kind)
- ストレート (Straight)
- フラッシュ (Flush)
- フルハウス (Full house)
- フォーカード (Four of a kind)
- ストレートフラッシュ (Straight flush)
- ロイヤルストレートフラッシュ (Royal flush)
ハイカード (High card)
ペアもなくバラバラな数字やスーツの状態は、「ハイカード(ノーハンド)」という役になります。通称「ブタ」とも言われています。ハイカード同士の場合、より大きい数字(強い順からA、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2)のハイカードを持った方が勝利です。ハイカードの発生確率は、50%です。 例:以下のように、数字もスーツもバラバラです。ワンペア (Pair)
ワンペアは、同じ数字の2枚組1つのペアとそれぞれ異なる数字の3枚のカードで構成される役です。数字が大きくなるほど強くなります。Aのペアが最強で、2のペアが最弱になります。例えば、「5・5・A・J・9」と「5・5・Q・8・5」だと、どちらも5のワンペアです。役以外のカードは、前者が「A・J・9」、後者が「Q・8・5」。「A・J・9」の一番高いカードはA、「Q・8・5」の一番高いカードはQになります。カードのランクはA > Qなので、「5・5・A・J・9」の方が勝ちです。ワンペアの発生確率は、42.25%です。 例:以下は、「8」のワンペア、そして残りの3枚は数字とスートがバラバラです。ツーペア (Two pairs)
ツーペアは、同じ数字の2枚組を2組とそれ以外の1枚で構成される役です。ツーペア同士の勝敗は 「高ランクのペア」 → 「低ランクのペア」 → 「余った一枚」 の順で勝利が決まります。ツーペアの発生確率は、4.75%です。 例:以下の場合は、「Q」と「7」のツーペアになります。それ以外の1枚は「3」です。スリーカード (Three of a kind)
スリーカードは、同じ数字のカードが3枚揃った手役です。スリー・オブ・ア・カインド(Three of a kind)と呼び、海外では「スリーカード」と言っても通じません。スリーカードの発生確率は、2.1%です。 例:以下は、「Q」のスリーカードとバラバラの数字とスーツの2枚です。ストレート (Straight)
連続した数字5枚のカードで作る手役です。数字が大きくなればなるほど強い役になります。スーツが揃っている必要はありません。ストレートで「A」(エース)を使う場合は、「2」もしくは 「K」(キング)のどちらかと一緒の場合のみに使えます。要するに、エースを「2」と一緒に使う場合は、「1」になります。例えば、「Q・J・10・9・8」と「5・4・3・2・A」の場合、「A」は「1」になりますので、「Q・J・10・9・8」の方が強い役になります。ストレートの発生確率は、0.39%です。 例:以下は、「5・6・7・8・9」と続いたストレートです。スーツはバラバラです。フラッシュ (Flush)
同じスーツのカード5枚で作る手役です。4種類のスーツのランク付けはなく、カードの数字は問いません。より大きい数字の入ったフラッシュを揃えた方が勝利です。例えば、ハートの「J・3・Q・8・4」とダイヤの「5・3・Q・8・K」の場合、「J・3・Q・8・4」と「5・3・Q・8・K」では、Kが一番強いので、ダイヤの「5・3・Q・8・K」を持つプレイヤーの勝利となります。フラッシュの発生確率は、0.2%です。 例:以下は、ハートが5枚のフラッシュです。番号はバラバラです。フルハウス (Full house)
スリーカード(同じ数字カード3枚)とワンペア(同じ数字カード2枚)の組み合わせで作る役です。3枚組の数字が大きいほど強くなります。フルハウスの発生確率は、0.14%です。 例:以下は、「Q」のスリーカードと「7」のワンペアのフルハウスです。フォーカード (Four of a kind)
4枚の同じ数字のカードが揃った役です。英語ではフォー・オブ・ア・カインド(Four of a kind)と呼び、海外ではスリーカードと同様に「フォーカード」と言っても通じません。フォーカードの発生確率は、0.024%です。 例:以下は、「Q」のフォーカードで、残りの一枚は「7」です。ストレートフラッシュ (Straight flush)
ストレートとフラッシュが同時に完成した役です。ストレートフラッシュ同士では、数字が大きくなるほど強い役になります。ストレートフラッシュの発生確率は、0.00139%です。 例:以下は、「3・4・5・6・7」のストレートでスートは全てスペードです。ロイヤルストレートフラッシュ (Royal Flush)
ポーカーで最も強い役がロイヤルストレートフラッシュです。「A・K・Q・J・10」のストレートとスーツが揃った役になります。この場合のエースは、「14」となります。海外では、ロイヤルストレートフラッシュの「ストレート」を除き、ロイヤル・フラッシュ (Royal flush) と呼ぶ場合がほとんどです。ロイヤルストレートフラッシュの発生確率は、0.00015%です。一度でも揃ったらスゴイですね。 例:以下は、「A・K・Q・J・10」のストレートでスートは全てスペードです。勝ち方のまとめ
以上のように、一番低い発生確率のカードの組み合わせを持ったプレイヤーが勝利します。 ちなみに、ポーカーの勝ち方は2つあります。相手よりも強い役を作るか、あるいは、相手を先にゲームから降ろさせるかです。前者はカードの引きの強さによりますが、後者は引きの強さ弱さは関係ありません。仮に弱い役しか作れていなくても、相手に「強い役を持っているかも」と思わせるようなブラフの技術が重要になります。ポーカーの3つのカテゴリー
次にドロー・ポーカー(またはクローズド・ポーカー)、スタッド・ポーカー、フロップ・ポーカーの違いを簡単に説明していきましょう。ドロー・ポーカー または、クローズド・ポーカー (Draw Poker / Closed Poker)
ドロー・ポーカーでは、ディーラーが各プレイヤーにカードを伏せた状態で一枚ずつ時計回りに配ります。プレイヤーは一度だけカードを交換することができます。ドロー・ポーカーのカードは、いつも伏せられた状態で配られるので、クローズド・ポーカーとも呼ばれています。ドロー・ポーカーの主流は、ファイブカードドローです。- ファイブカードドロー (Five Card Draw)
- 席に座る
- アンティ(参加費を払う)
- ディーラーボタンを置く(ゲームのオプションです。)
- ブラインドゲーム(強制ベット)(これもゲームのオプションです。)
- カードを配る
- 第1回ベッティング・ラウンド
- ドロー(カードの交換)
- 第2回ベッティング・ラウンド
- ショーダウン
スタッド・ポーカー (Stud Poker)
スタッド・ポーカーは、一言で言うならば、ディーラーが、各プレイヤーに一部のカードが開かれた状態で時計回りに配りプレーするゲームです。ファイブカードドローのようにカードの交換はありません。 スタッド・ポーカーの主流としては、セブンカードスタッド、ファイブカードスタッド、カリビアンスタッドなどがあります。- セブンカードスタッドポーカー (Seven Card Stud Poker)
- 席に座る
- アンティ(参加費を払う)
- ブラインド(強制ベット)
- カードを伏せた状態で2枚配る。
- 第1回ベッティング・ラウンド(3rdストリート)
- 第2回ベッティング・ラウンド(4thストリート)
- 第3回ベッティング・ラウンド(5thストリート)
- 第4回ベッティング・ラウンド(6thストリート)
- 第5回ベッティング・ラウンド(7thストリート)
- ショーダウン
- ファイブカードスタッドポーカー (Five Card Stud Poker)
- カリビアンスタッドポーカー (Caribbean Stud Poker)
フロップ・ポーカー (Flop Poker)
フロップ・ポーカーでは、各プレイヤーにカードが伏せた状態で配られます。また、全プレイヤーが共通で使用するコミュニティカードがテーブル上に公開されます。スタッド・ポーカーと同じでカードの交換はありません。世界的に最も普及しているルールです。 フロップ・ポーカーで主流のゲームは、テキサスホールデムとオマハポーカーです。- テキサスホールデム (Texas Hold’em)
- 席に座る
- ディーラーボタンを置く
- ブラインド(強制ベット)
- カードを配る
- プリフロップ・ラウンド
- フロップ・ラウンド
- ターン・ラウンド
- リバー・ラウンド
- ショーダウン
- オマハポーカー (Omaha Poker)